【介護士・看護師】のためのぎっくり腰予防と正しい体の使い方
大切な自分のカラダを守るために気をつけること
当店を利用いただいているお客様の中でも、多い職種が介護士と看護師の方々。
夜勤明けの利用、仕事終わりでのリフレッシュにご利用いただいております。
仕事の内容など、お話を伺うたびに頭が下がる思いです。
今回の記事では、ぎっくり腰の予防方法を自分の体験談も踏まえて伝ていこうと思います。

腰を守る体の使い方
― 誰かを支える「手」を持つあなたへ ―
カラダが何よりも資本なあなた、頑張りすぎなあなたへ
夜勤明けの重い体。
休みなく続く中腰での介助。
自分よりも大きな方を抱え上げる瞬間。
ふとした瞬間に、腰をトントンと叩いている。
そんな仕草が日常になっているなら、少しだけ立ち止まってほしい。
本当に大変なのは、気力よりも先に「カラダ」が悲鳴を上げているかもしれません。
気がつけば、腰にじわっと重さが居座っている。
そしてある日、前触れもなく訪れる、あの動けなくなる痛み。
ぎっくり腰は、ある日突然起こる事故ではありません。
日々の小さな無理が積もり積もって、最後の一片が重なった時に現れるもの。
だからこそ、日常の「使い方のクセ」を見直すことが何よりの守りになります。
腰は「孤独な頑張り屋」にさせない
腰という場所はカラダのちょうど真ん中。
上半身の重さを受け止め、下半身の動きを伝えるいわば「交差点」です。
重さも衝撃も、すべてここを通り過ぎていきます。
だから無意識のうちに、体の中でいちばん働かせてしまうんです。
腰だけで踏ん張る必要はないんです。
- 大きな筋肉を持つ「お尻」
- バネのように動く「膝」
- 土台を支える「足の裏」
みんなで荷物を分け合うように、力を分散させればいい。
それなのに、忙しい現場ではどうしても“腰頼み”の動きになりがちです。
これが、負担が積み重なる始まり。腰を孤独な頑張り屋にしてはいけません。
「持ち上げる」より「近づく」の魔法
人を支えるとき、あるいは重い物を持つとき。
一番に意識していただきたいのは「距離」
腕を伸ばしたまま持ち上げようとすると、腰にはテコの原理で何倍もの力がかかります。
まるで釣竿の先に重い魚がかかったような状態。
これでは、腰の骨や筋肉が悲鳴を上げるのも無理はありません。
コツはとても単純。
一歩踏み込み、対象に自分の体をぴったり近づけること。
距離があると重い。近いと軽い。
現場の慌ただしさの中でつい忘れがちですが、この「密着」こそが最大の防御に。
| 動作 | 腰に負担がかかるやり方 | 腰を守るやり方 |
|---|---|---|
| 荷物を持つ | 離れた場所から腕だけで持つ | 足を一歩寄せ、体に密着させる |
| 介助・抱擁 | 棒立ちのまま腰を曲げる | 重心を低くし、膝を曲げる |
| 向きを変える | 足は固定したまま上半身をひねる | 足先を向きたい方向へ動かす |
「ねじる」のは、雑巾を絞るのと同じ
もうひとつ、現場で多く見かけるのが「ひねり」の動作。
ベッドの横で、足は正面を向いたまま、上半身だけをぐいっと横に向ける。
実はこれ、腰にとっては「雑巾絞り」をされているようなものなんです。
腰の骨(腰椎)は、実はひねる動きにはあまり強くありません。
何度も何度もひねる動作が続くと、中のクッションがじわじわと磨り減っていきます。
向きを変えるときは、足ごと動く。
ほんの数センチでいい。足先を動かして、おへそを向きたい方向へ向けてあげる。
このワンアクションだけで、腰の消耗は劇的に減っていきます。
日常の「小さな油断」を見逃さない
腰を痛めるのは、なにも仕事中だけではありません。
むしろ、ふとした日常の動作にこそ危険が潜んでいます。
こんな「ついつい」に心当たりはありませんか?
- 洗濯かごから衣類を取り出すとき、腰だけでかがむ
- 洗面所で顔を洗うとき、膝を伸ばしたまま前傾になる
- 床に落ちたペンを、膝を曲げずに拾い上げる
- お子さんを「おいで!」と急に抱き上げる
「しゃがむのが少し面倒だから」
その一回の油断は、確かにその場では何事も起きないかもしれません。
でも、それが一日に数十回、一年で数千回と重なったらどうでしょうか。
しゃがめるときは、しっかりしゃがむ。
面倒でも、一度膝を地面に近づける。
その優しさが、5年後、10年後のあなたの腰を守ります。
「まだ大丈夫」は、体からの最終警告
ある朝、突然動けなくなるぎっくり腰。
きっかけは「くしゃみ」や「靴下を履こうとしただけ」かもしれません。
でも、体は必ずその前にサインを出してくれています。
朝起きたとき、腰がなんとなく固まっている感じがする。
夕方になると、片側だけが異常に張る。
椅子から立ち上がる時に「よいしょ」と言わないと動けない。
これらはすべて、腰からの「もう限界が近いよ」というメッセージです。
痛みが出てから慌てるのではなく、違和感の段階で整えてあげる。
がんばることと同じくらい、元の状態に「戻すこと」を大切にしてください。
お風呂上がりに膝を立てて仰向けに寝る。
それだけで、腰の反りがゆるみ、緊張がほどけていきます。
特別なことではなく、そんな数分間のリセットが明日への力になります。
あなたのカラダは、かけがえのない「仕事道具」
誰かをケアする仕事は、本当に誇り高く、素晴らしいもの。
その尊い活動を支えているのは、他の誰でもないあなたのカラダ。
車に点検が必要なように、ハサミに研ぎが必要なように、あなたのカラダもメンテナンスを必要としています。
腰をいたわることは、決して怠けではありません。
プロとして長く、元気に働き続けるための大切な「準備」。
あなたが壊れてしまったら、あなたの助けを待っている人たちも悲しみます。
近づく、ねじらない、分け合う、休ませる。
この4つを、今日からお守りにしてみてください。
体はとても正直。
あなたが大切に扱えば、必ずそれに応えてくれます。
明日も、その次の日も、ずっとあなたが軽やかな足取りでお仕事に向かえることを心から願っています。
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今回は、【介護に役立つ人体力学】の一部を参考に記事を作成しました

